家ができるまでの流れ

小澤工務店では、「家を建てたい」とご相談いただいてから、実際に住んでいただくまでの間に様々な工程を含んでいる為、長い方だと一年以上かかる場合もあります。しかし、その期間は決して長いものではなく、日本本来の伝統的な建築方法でしっかりと頑丈な家をつくるためには必要な期間です。 実際に建築する際の流れをご紹介いたします。
建築の流れ

①材料の調達
まずは材料の調達をします。
良い素材があれば全国の森を駆け巡り、お客様の家づくりに合った素材を選定します。
木を選ぶ基準は、私たちの長年の経験から培った「目」です。
選定し、伐採した木材はしばらく山で葉枯らしという乾燥をさせてから小澤工務店へ運びます。
桧の柱は、常時100本以上保存しております。屋外保存は木の持つ油質、樹液が飛んでしまう上、干割れが入り強度が落ちる為、工場内に保存してます。
よく使う寸法の躯体材も、小澤工務店の工場内に自然乾燥保存しております。

②符丁取り・削り加工
材料を小澤工務店に運び込んでから、削り加工前に符丁取りをして、部位・部所にあう寸法に削り上げます。この時、すでに継ぎ手・仕口等も考慮して削り加工に入ります。
木を生かすも殺すもこの削り加工で決まります。
木の特性をしっかり掴んで、どの場所に相応しい木かを決めてから削り加工に入ります。

③墨付け、ケガキ
建てる家を頭の中に描き、仕上がりから逆順で組解き・図板・原寸図を用いて、間竿を使い切断・穴・ホゾ・欠きなど加工に必要な印・星・線を墨で記します。
ボールペン・鉛筆などで線を書くと傷が付き、手鉋で仕上げても傷が残るので、「墨壺」「墨差し」という道具を使い、建て方の時に組み立てていく順番を考慮しながら、継ぎ手・仕口加工の凹と凸の墨を付ける。

④刻み(仕口・継ぎ手)加工
仕口・継ぎ手の刻み加工は組上がりの効きを良くするため、個所により墨線を残す払うを考慮して工具で荒加工します。
1~2mm程度墨線を残し、掛かり木を納めるために、徐々に叩き入れるように加工するという作業です。
また、その際に木の強度を保つ仕口・継ぎ手の種類を選びます。
手刻みの技が最も必要となる工程です。

⑤仕上げ加工
小澤工務店の仕上げ加工は、熟練の技と手鉋だけで仕上げています。
化粧で見えてくる部分は木の表面を薄く薄く削り、手触りを確認しながら艶を出し、木肌が透き通る様な鏡面に仕上げます。

⑥建て方
材料の調達から仕上げ加工までで刻んだ材料を組み上げていき、いよいよ家の形が見て分かるようになってきます。
施主様にとっても、我々小澤工務店にとっても醍醐味のある工程です。
組み上げていく順番を考慮し、ここまでの工程を慎重に進めてきたので、通常2~3日で組み上げ上棟を行います。
建て方後も、できるだけ雨・風を防ぎたので、屋根・外壁工事を続行します。

⑧外壁工事
造作工事が終えましたら、外壁工事に取り掛かります。
小澤工務店では、木質の外壁材をご提案させていただいております。
躯体も無垢素材ですので、自然の調湿効果があります。
これを無駄にする手はありません。
よく使用されている ”外張り断熱” は、素材の呼吸・調湿効果を閉じ込めます。
小澤工務店は真壁断熱、輻射熱防止・透湿防水シートを併用し、外部アルミサッシには断熱複層ペアガラスを標準で採用しています。

⑨造作工事
和みの空間を追求した部屋には無垢材をふんだんに使い、そうでない所は飽きの来ないスマートな空間にあった内装材を使用します。
また、生活する上で、便利で使い勝手のいい部屋に馴染む、作り付け造作家具も制作いたします。
壁から跳ね出すテレビ台など、部屋の隅が見え部屋を広く見せるための工夫を凝らし、脚部が無いので掃除がしやすいといった便利さを追求しています。
お客様と話し合い、ご要望も伺いながら、和が家(わがや)の空間を造り上げます。

⑩完成・引渡し
工事が終えましたら、設備・電気機器等を専門業者が取り扱い説明を行い、お客様と共に、外部から内部まで、隅々まで確認をし、完了・引き渡しとなります。
お引き渡し後、小澤工務店では自然素材・無垢材を使用しているため、季節により多少伸縮しますので、四季を通して住みながらの確認にもなります。
何か不具合が生じた場合は、すぐにご連絡をいただき、対応・説明させて頂きます。
安心して長く住んでいただけるよう、お客様とは生涯お付き合いをさせていただきます。